男性更年期(LOH症候群)とうつ病の合併——「やる気が出ない・疲れやすい・眠れない」が重なるとき、どう見分けてどう治すかを名古屋みなとクリニック(名古屋市港区・精神科・内科)が詳しく解説

男性更年期(LOH症候群)とうつ病の合併——「やる気が出ない・疲れやすい・眠れない」が重なるとき、どう見分けてどう治すかを名古屋みなとクリニック(名古屋市港区・精神科・内科)が詳しく解説

「最近やる気が全く出ない・何をしても楽しくない」「異常に疲れやすくて仕事が続かない」「眠れない・朝が辛い・集中できない」「病院に行ったら『うつ病』と言われたが、男性更年期も関係しているのでは」「テストステロン注射を受けているのに気分の落ち込みが治らない」——< cite index=”18-1″>「やる気が出ない」「疲れやすい」「眠れない」「集中できない」——こうした症状に悩んで病院を受診したとき、男性更年期障害(LOH症候群)と診断されるか、うつ病と診断されるかは、実は最初にどの科を受診するかによって変わってしまうことがあります。</cite>< cite index=”13-1″>男性更年期障害(LOH症候群)は特に、うつ病と共通する症状も多く、症状の原因を明確に診断するケースが難しい場合も多いです。そのため、他科との連携が必要になることもしばしばあります。</cite>名古屋市港区の精神科・内科・名古屋みなとクリニックが、LOH症候群とうつ病の症状の違い・合併のメカニズム・正しい診断・テストステロン補充療法とSSRIの使い分けまで、わかりやすく詳しく解説します。


目次

  1. 男性更年期障害(LOH症候群)とうつ病——なぜ混同されるのか
  2. LOH症候群の症状——身体・精神・性機能の三側面
  3. うつ病の症状——精神症状が中心
  4. LOH症候群とうつ病の症状比較——どこが似ていてどこが違うか
  5. 【最重要】LOH症候群とうつ病は合併する——双方向の悪循環
  6. LOH症候群の診断——AMSスコア・テストステロン血液検査
  7. うつ病の診断——DSM-5・問診・除外診断
  8. 「どちらが先か」を見極める診断のポイント
  9. 【治療①】LOH症候群への治療——テストステロン補充療法
  10. 【治療②】うつ病への治療——SSRI・SNRI
  11. 【治療③】合併例への統合的治療——テストステロン+抗うつ薬の使い分け
  12. 【治療④】生活習慣の改善——運動・睡眠・ストレス管理
  13. 各治療が効かない症状——「抗うつ薬で治らないもの」「テストステロンで治らないもの」
  14. LOH症候群・うつ病以外に除外すべき疾患
  15. よくある質問(FAQ)
  16. 名古屋みなとクリニックでの診療について

1. 男性更年期障害(LOH症候群)とうつ病——なぜ混同されるのか

LOH症候群とは

< cite index=”13-1″>加齢に伴うテストステロン低下によるものをLOH症候群(Late Onset Hypogonadism)と考えられています。男性更年期障害という大きな枠の中にLOH症候群が含まれています。</cite>

男性ホルモン(テストステロン)は加齢とともに緩やかに低下し、40〜60代頃から身体的・精神的・性機能的な症状が現れ始めます。

なぜうつ病と混同されるのか

< cite index=”18-1″>LOH症候群の精神症状(意欲低下、集中力の低下、倦怠感、不眠、不安感)は、うつ病や適応障害の症状と驚くほど似ています。専門の医師でも、問診だけでは判別が難しいことがあります。</cite>


2. LOH症候群の症状——身体・精神・性機能の三側面

LOH症候群の症状は大きく3つのカテゴリーに分けられます。

身体的症状

  • 異常な疲労感・倦怠感・体力の著しい低下
  • 筋力低下・筋肉量の減少(サルコペニア)
  • ほてり・発汗(ホットフラッシュ)
  • 関節痛・筋肉痛
  • 内臓脂肪の増加・体型の変化
  • 骨密度の低下

精神的症状

  • 意欲の低下・無気力(最も多い)
  • 集中力・記憶力の低下
  • 不眠・睡眠の質の低下
  • 不安感・イライラ
  • 気分の落ち込み・抑うつ感

性機能症状

  • 性欲の低下・消失
  • ED(勃起障害)
  • 射精量の減少・不妊

3. うつ病の症状——精神症状が中心

うつ病(Major Depressive Disorder)の中心症状は:

  • 持続する抑うつ気分(悲しい・虚しい・何もかも嫌だ)
  • 興味・喜びの消失(アンヘドニア)(以前好きだったことが楽しくない)
  • 意欲・気力の著しい低下
  • 集中力・思考力の低下・決断できない
  • 睡眠障害(不眠・過眠)
  • 食欲の変化(食欲不振・体重減少または過食)
  • 疲労感・気力の消耗
  • 自己評価の低下・罪悪感・自責感
  • 希死念慮(死にたい・消えたいという気持ち)

4. LOH症候群とうつ病の症状比較——どこが似ていてどこが違うか

症状LOH症候群うつ病備考
意欲低下両方に共通・最も混同される
疲労感・倦怠感両方に共通
不眠両方に共通
集中力低下両方に共通
気分の落ち込みうつ病の方が重篤・持続的
自責感・罪悪感うつ病に特徴的
希死念慮うつ病に特徴的
性欲低下・EDLOH症候群に特徴的
筋力低下・ほてりLOH症候群に特徴的
朝方が辛いうつ病に多い日内変動
テストステロン低値血液検査で確認

5. 【最重要】LOH症候群とうつ病は合併する——双方向の悪循環

< cite index=”18-1″>LOH症候群とうつ病は「どちらか一方」ではなく、しばしば合併します。テストステロンの低下がうつ症状を引き起こすこともあれば、慢性的なストレスやうつ状態がテストステロンの分泌を抑制することもあります。つまり、どちらが原因でどちらが結果かを明確に切り分けられない場合があるのです。</cite>

双方向の悪循環

テストステロン低下
 ↓
抑うつ・意欲低下・不眠
 ↓
慢性ストレス・睡眠不足
 ↓
テストステロンの分泌がさらに抑制される
 ↓
(悪循環)

この双方向の関係があるため、どちらか一方だけを治療しても不十分になることがあります。


6. LOH症候群の診断——AMSスコア・テストステロン血液検査

AMSスコア(加齢男性症状スコア)

17項目の自己記入式質問票で症状の重さを評価します。合計点数が27点以下なら「症状なし」、28〜49点が「軽症」、50〜64点が「中等症」、65点以上が「重症」です。

テストステロン血液検査

< cite index=”16-1″>男性ホルモンの検査は、午前中に行う必要があります。</cite>

テストステロンは日内変動があり(朝が最も高い)、採血は午前中(できれば10時まで)に行う必要があります。

< cite index=”15-1″>遊離テストステロンや他の検査結果をみて、治療を行います。甲状腺・肝機能等は保険診療での検査が可能です。</cite>

評価指標:

  • 総テストステロン・遊離テストステロンの測定
  • LH(黄体形成ホルモン)・FSH(卵胞刺激ホルモン)
  • PSA(前立腺腫瘍マーカー)——テストステロン補充療法前の必須検査

7. うつ病の診断——DSM-5・問診・除外診断

うつ病はDSM-5の診断基準に基づき、以下を確認します:

  • 抑うつ気分またはアンヘドニアが2週間以上
  • 上記に加えて合計5項目以上の症状
  • 著しい生活機能の障害

除外診断: LOH症候群・甲状腺機能低下症・副腎不全・貧血等の身体疾患を血液検査で除外することが重要です。


8. 「どちらが先か」を見極める診断のポイント

< cite index=”18-1″>問診と血液検査(テストステロン値)を組み合わせることが鑑別の基本です。</cite>

LOH症候群の可能性が高いサイン:

  • 性欲の著しい低下・EDが先行して出現した
  • 筋力低下・ほてり・発汗等の身体症状が目立つ
  • 自責感・罪悪感・希死念慮はない・少ない
  • テストステロン値が低値

うつ病の可能性が高いサイン:

  • 強い自責感・罪悪感・無価値感
  • 希死念慮(死にたい・消えたい)がある
  • 明確な発症のきっかけ(ライフイベント・仕事のストレス等)がある
  • 朝が最も辛い(日内変動)
  • テストステロン値は正常範囲内

どちらともいえない(合併が疑われる)サイン:

  • 上記の両方の症状が混在している
  • 抗うつ薬を飲んでも精神症状が一部改善しない
  • テストステロン補充をしても気分の改善が不十分

9. 【治療①】LOH症候群への治療——テストステロン補充療法

< cite index=”12-1″>著しく男性ホルモンの値が低く、症状が強いときには、テストステロン補充療法を行います。保険治療としてはテストステロンの筋肉注射を2から4週間おきに症状が改善するまで行います。</cite>

テストステロン補充療法の流れ

  1. PSA検査(前立腺がんのスクリーニング): テストステロン補充は前立腺がんに禁忌のため、事前に必須
  2. テストステロン筋肉注射(エナント酸テストステロン)2〜4週ごと
  3. 効果判定(3〜6か月後)

効果が期待できる症状

  • 筋力・体力の回復
  • 性欲・ED の改善
  • 活力・意欲の回復(軽度〜中等度のLOH精神症状)

テストステロン補充療法の注意点

  • 前立腺がん・多血症(ヘマトクリット上昇)には禁忌
  • 定期的なPSA・血液検査が必要
  • 心血管疾患リスクのある方は慎重に

10. 【治療②】うつ病への治療——SSRI・SNRI

うつ病が診断された場合は抗うつ薬(SSRI・SNRI)が標準治療です。

< cite index=”12-1″>漢方薬やED治療薬、抗うつ薬などが処方されることもあります。</cite>

主なSSRI・SNRI:

  • エスシタロプラム(レクサプロ®)
  • セルトラリン(ジェイゾロフト®)
  • デュロキセチン(サインバルタ®)——うつ病と慢性疼痛(関節痛等)の合併に有効

効果が期待できる症状:

  • 抑うつ気分・悲しみ
  • 自責感・罪悪感・絶望感
  • 不安・パニック
  • 不眠の改善(一部)

11. 【治療③】合併例への統合的治療——テストステロン+抗うつ薬の使い分け

< cite index=”18-1″>抗うつ薬ではLOH症候群の身体症状(筋力低下・ED・ほてりなど)は改善しない。テストステロン補充ではうつ病そのものの精神症状(自責感・絶望感など)は改善しない。</cite>

この原則から、LOH症候群とうつ病が合併している場合の治療は:

両方を並行して治療することが最も効果的です。

症状適切な治療
性欲低下・ED・筋力低下・ほてりテストステロン補充療法
抑うつ気分・自責感・絶望感・希死念慮SSRI・SNRI
意欲低下・疲労感(どちらにも関連)両方の治療で改善を期待
不眠両方の治療+睡眠衛生・必要に応じて睡眠薬

12. 【治療④】生活習慣の改善——運動・睡眠・ストレス管理

< cite index=”12-1″>職場などのストレスのチェックや睡眠、運動や食事の習慣の改善で症状は改善します。</cite>

運動: 週3回以上の有酸素運動+筋力トレーニングがテストステロンの維持・うつ症状の改善の両方に有効です。特にスクワット・デッドリフト等の大筋群を使うトレーニングはテストステロン分泌を促します。

睡眠: テストステロンは睡眠中(特に深い眠り)に多く分泌されます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)がある場合はテストステロン低下と直結するため、SASの治療が優先されます。

食事・体重管理: 肥満はテストステロンを低下させます。内臓脂肪の減少がテストステロン回復につながります。

禁酒・禁煙: 過度の飲酒・喫煙はテストステロンを低下させます。


13. 各治療が効かない症状——「抗うつ薬で治らないもの」「テストステロンで治らないもの」

抗うつ薬(SSRI)だけでは改善しにくい症状:

  • 性欲低下・ED(LOH症候群由来)
  • 筋力低下・ほてり・発汗(LOH症候群由来)
  • ※ SSRIそのものが性欲低下・EDを引き起こす副作用があることに注意

テストステロン補充だけでは改善しにくい症状:

  • 強い自責感・罪悪感・無価値感(うつ病由来)
  • 希死念慮(うつ病由来)→緊急対応が必要
  • 不安・パニック発作(うつ病・不安症由来)

「SSRIの副作用で性機能が悪化した」という場合: SSRIの中でもセルトラリン・エスシタロプラムは性機能への影響が比較的少ないとされています。また、テストステロン補充との組み合わせでSSRIによる性機能低下を一部補える可能性があります。


14. LOH症候群・うつ病以外に除外すべき疾患

意欲低下・疲労感・不眠を引き起こす他の疾患の除外も重要です。

  • 甲状腺機能低下症: TSH・FT4の検査で確認。甲状腺ホルモン補充で改善
  • 貧血(鉄欠乏性・悪性貧血): 血算・フェリチンで確認
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS): 慢性疲労・集中力低下の主要原因
  • 糖尿病・メタボリックシンドローム: HbA1c・血糖値で確認
  • 副腎不全: コルチゾールで確認(まれだが重要)

15. よくある質問(FAQ)

Q. テストステロン注射を続けているのに気分の落ち込みが治りません。

A. LOH症候群とうつ病が合併している可能性があります。テストステロン補充はLOH症候群の身体症状・性機能には有効ですが、うつ病そのものの精神症状(自責感・絶望感等)は改善しません。精神科・心療内科でうつ病の評価とSSRI等の治療を並行することをお勧めします。

Q. 抗うつ薬を飲んでいますが、性欲低下・EDは治りません。

A. うつ病に対してSSRIは有効ですが、LOH症候群による性欲低下・EDは改善しません。また、SSRIそのものが性機能低下を引き起こす副作用があります。テストステロン値を測定し、LOH症候群の合併がないか確認することをお勧めします。

Q. 「死にたい」という気持ちがあります。

A. 希死念慮はうつ病の重大な症状です。今すぐ精神科・心療内科を受診してください。当院でも対応しています。一人で抱え込まないでください。


16. 名古屋みなとクリニックでの診療について

名古屋市港区にある**名古屋みなとクリニック(皮膚科・美容皮膚科・内科・児童精神科・精神科)**では、LOH症候群とうつ病の合併評価・統合的治療に対応しています。内科と精神科が同一クリニック内にあるため、血液検査(テストステロン・甲状腺等)とうつ病の精神科的評価を一度に行える点が特徴です。

当院で対応できる主な内容

  • AMSスコアによるLOH症候群の重症度評価
  • テストステロン・LH・FSH・PSA・甲状腺等の血液検査
  • テストステロン補充療法(エナルモンデポー等の筋肉注射)の処方・管理
  • うつ病・適応障害の診断・重症度評価
  • SSRI・SNRI等の抗うつ薬処方・管理
  • LOH症候群とうつ病の合併例への統合的治療
  • 睡眠時無呼吸症候群・甲状腺疾患等の除外診断
  • 生活習慣改善の指導(運動・睡眠・栄養)

こんな方はぜひご相談ください

  • やる気が出ない・異常に疲れやすい・眠れない(40〜60代男性)
  • テストステロン補充をしているが気分の落ち込みが残っている
  • 抗うつ薬を飲んでいるが性欲低下・EDが治らない
  • LOH症候群かうつ病かわからない・両方かもしれない
  • 「死にたい」という気持ちがある(→今すぐご相談ください)
  • 精神科と内科の両方をワンストップで受診したい

「LOH症候群とうつ病は別々に診るのではなく、両方を統合的に評価・治療することが最も重要です。一人で抱え込まずにまずご相談ください。」


名古屋みなとクリニック 皮膚科・美容皮膚科・内科・児童精神科・精神科 〒455-0068 名古屋市港区土古町4-20 SLR港北 TEL:052-387-8083

HP:https://nagoya-minato-clinic.com/ Instagram:https://www.instagram.com/nagoya.minato.clinic

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名古屋みなとクリニック 皮膚科・美容皮膚科・内科・児童精神科・精神科

〒455-0068 名古屋市港区土古町4-20 SLR港北

【TEL】052-387-8083 【診療時間】10:30~13:30、14:30~18:30 【休診日】月・木・土

【アクセス】あおなみ線「港北駅」徒歩約8分

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