多汗症に対する有効な治療は?

多汗症に対する有効な治療は?

こんにちは、名古屋市港区の皮膚科・美容皮膚科、名古屋みなとクリニックです。

今回は、多汗症に対する有効な治療は?について解説します。

多汗症(たかんしょう:異常な発汗)に対する治療は、発汗の程度・部位・生活への支障の度合いなどを考慮して、段階的・包括的にアプローチするのが基本です。

✅ 多汗症とは?
多汗症は、明らかな原因がなく過剰な発汗が見られる「原発性多汗症」と、他の病気(甲状腺機能亢進症・感染症・糖尿病など)に伴う「続発性多汗症」に分けられます。

ここでは「原発性多汗症」への治療を中心に解説します。

✅ 有効な治療法(部位・重症度に応じて選択)
① 外用薬治療(保険適応あり)
エクロックゲル®(ソフピロニウム臭化物)

わき用の抗コリン作用ゲル

1日1回外用/保険適応

発汗抑制効果が比較的高い

ラピフォートワイプ®(グリコピロニウム)

シート状/腋窩用

使用感が良く、保険適応あり

塩化アルミニウム液(オドレミン®など)

市販薬や自費治療で使用

毛穴を物理的にふさぐ/刺激性に注意

② 内服薬治療(保険適応)
プロバンサイン®(プロパンテリン)

抗コリン薬/全身の汗に有効(手のひら・顔・頭部など)

副作用に口渇・便秘・眠気あり

飲み方の調整が重要

その他の抗コリン薬(オキシブチニンなど)

夜間の汗や全身性多汗に使うことも

③ 注射治療(自費治療中心)
ボツリヌストキシン注射(ボトックス®)

手のひら、わき、足裏に有効

汗腺に作用し、発汗を4〜9か月程度抑制

自費診療(1回あたり3〜10万円程度)

保険適応は「腋窩多汗症」のみ

④ 手術(重度の場合)
交感神経遮断術(ETS手術)

重症の手掌多汗症に対して、交感神経を遮断

効果は高いが、代償性発汗(他部位の汗)などリスクあり

慎重な適応が必要

✅ その他補助療法
イオントフォレーシス

微弱電流を流して汗腺機能を抑える

手・足の多汗に/自宅用機器もあり(保険外)

生活指導・精神的要因のケア

緊張型の多汗には抗不安薬やカウンセリングも併用

✅ 治療の選び方(例)
症状 推奨治療
軽度のわき汗 エクロックゲル、ラピフォート
手のひらの汗 ボトックス注射 or プロバンサイン
全身の汗 内服薬(抗コリン薬)/イオントフォレーシス
学校や仕事に支障がある重症例 手術や複合療法の検討

✅ まとめ
多汗症は「ただの汗かき」ではなく、QOLを著しく下げる病態であり、現在は保険適応の薬剤や選択肢が大きく増えています。症状のある方は、当院へご相談ください。

状態に合わせ適切な治療を提案させていただきます。


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